使う予定のないANA株主優待券が、引き出しで眠っていませんか。
「昔は数千円で売れた」という話を聞いて金券ショップの買取表を見ると、その安さに驚く方も多いと思います。実は、いまの相場は数百円台が中心です。
本記事では、2026年9月中旬に確認した買取価格をもとに、券の色ごとの相場、安くなった理由、少しでも損をしない売り方を整理しました。
ANA株主優待券の買取相場を券の色別にチェック

ANA株主優待券の正式名称は「株主優待番号ご案内書」です。ANA国内線の片道1区間が、ANA指定の基準運賃から約50%割引になります。
有効期間は1年半あるため、いまは色の違う3種類の券が同時に流通しています。買取価格は、残りの有効期間が長い券ほど高くなります。
出典:空飛ぶ株優.com(2026年9月16日調査、全国の金券ショップの公開買取価格)
金券ショップごとの買取価格の比較
同じ日に調べても、店によって価格はかなり違います。ピンク券は最高800円、最安400円と、同じ券で2倍の差がありました。
| 店舗 | ピンク | イエロー | ブルー |
|---|---|---|---|
| アクセスチケット | 800円 | 750円 | 700円 |
| T&Tプラザ | 800円 | 700円 | 500円 |
| チケットゾーン | 750円 | 700円 | 600円 |
| ダイヤチケット | 750円 | 700円 | 500円 |
| アリーズチケット | 700円 | 600円 | 500円 |
| 格安チケットコム | 650円 | 550円 | 500円 |
※空飛ぶ株優.comの2026年9月16日時点の調査値。価格は毎日変わるため、申込前に各店の公式サイトで最新価格をご確認ください。
JAL株主優待券との比較
参考までに、同時期のJAL株主優待券(新券)と平均価格を並べてみました。
出典:空飛ぶ株優.com(ANAは2026年9月16日、JALは9月17日調査の平均値)
意外かもしれませんが、いまはANAの方が高めです。
ANA株主優待券の買取価格が安くなった理由

買取比較サイトのウリドキによると、ANA株主優待券の平均買取価格は2023年春に3,000円を超える水準でした。それが2025年11月には、新券でも400〜500円前後まで下がっています。
なぜここまで下がったのか。主な理由は3つあると考えています。
有効期間1年半で3種類が同時に出回る
ANAは2025年5月発行分から、有効期間を1年から1年半に延ばしました。半年ごとに新しい券が出るため、市場には常に3種類が並ぶ形です。使う人の数は変わらないのに売りに出る券が増えたことが、相場の重しになっています。
セール運賃の方が安い場面が多い
割引の元になる基準運賃は、もともと高めに設定されています。そのため、早めに予約するセール運賃の方が安くなるケースも少なくありません。
優待で買える座席数に上限がある
ANAは、混雑状況に応じて株主優待割引で販売する座席数を制限しています。希望の便で使えないこともあり、券の価値が上がりにくい面があります。
📝 買取表を見比べて感じたこと
今回、十数店の買取表を並べてみて一番驚いたのは、期限まで2か月半しかないブルー券にも700円をつける店があったことです。一方で100円の店もありました。古い券ほど店ごとの差が大きく、「どうせ安いから」と近所で即決するのは損だと感じました。
ANA株主優待券を高く売るための4つのコツ

相場そのものは変えられません。ただ、売り方しだいで手取りは数百円単位で変わります。
① 期限が近い券から先に売る
11月中旬には、2026年12月1日〜2028年5月31日有効の新しい券が株主に届く予定です。新券が出回ると、古い券の価格はさらに下がりやすくなります。
ブルー券を持っているなら、11月中旬より前に売るのが基本です。実際、2025年11月には期限間近の券が5〜20円まで下がったり、買取中止になったりした店もありました。
② 手数料込みの「手取り額」で比べる
郵送で売る場合は、送料や振込手数料がかかることがあります。たとえば航空株優★買取りターミナルは、振込手数料の100円以外は無料と案内しています。
1〜2枚だけなら、送料で差額が消えることもあります。少ない枚数なら近くの店頭、まとまった枚数なら郵送と使い分けると損をしにくいです。
③ スクラッチは絶対に削らない
券のスクラッチの下には、予約時に入力する登録用パスワードがあります。削った券は第三者にパスワードを知られている可能性を否定できないため、買取を断られるおそれがあります。
④ 旅行需要が高まる前を意識する
大型連休や年末年始の前は、優待券の需要が高まりやすいといわれます。ただし、待つ間にも期限は近づきます。値上がりを待ちすぎないことも大切です。
制度変更が買取相場に与える影響

ANAは2026年度上期分から株主優待を拡充しています。売る前に知っておきたい変更は次の3つです。
1つ目は、「シンプル」運賃の5%割引の新設です。こちらは紙の券ではなく、株主様専用サイトで受け取る割引コードです。ANAのウェブサイトかアプリでしか使えず、50%割引との併用もできません。
2つ目は、2027年度上期分からの発行枚数ルールの変更です。300株以上の区分で枚数が見直される一方、3年(7基準日)以上続けて保有する株主には追加分が発行されます。送付は2027年5月中旬の予定です。
3つ目は、航空券の購入時に株主優待番号と登録用パスワードを必ず登録する運用です。券を買った人は、予約の段階でスクラッチの中身が必要になります。
発行枚数の変化が相場にどう響くかは、まだ分かりません。詳しい枚数は、ANAの公式情報で必ず確認してください。
💭 見落としがちなポイント
公式ルールを読み込んで気づいたのが、「2区間以上や複数人をまとめて予約するときは、同じ有効期間の番号が必要」という点です。色違いの券が1枚ずつ残っていても、家族旅行では使いにくいことがあります。使う予定が合わない券は、早めに売る判断をしてよいと思います。
使うべきか売るべきかの判断ポイント

判断の目安はシンプルです。有効期間内にANA国内線に乗る予定があり、セール運賃より優待運賃が安いなら使う。予定がなければ売る、です。
現金化した数百円でも、積み重なれば投資の元手になります。S&P500の複利効果を活かした長期積立に回すのも一つの手です。ほかの優待との付き合い方はサブスク型株主優待の活用ガイドも参考になります。
旅行で優待を使うなら、羽田空港での両替の節約術もあわせてチェックしておくと安心です。
まとめ:ANA株主優待券は期限と手取りを意識して売ろう
ANA株主優待券の買取相場は、かつての数千円台から数百円台に落ち着いています。有効期間の延長で券が3種類出回るいまは、急な値上がりは期待しにくい状況です。
それでも、期限の近い券から先に売ること、手数料込みで比べること、スクラッチを削らないこと。この3つを守るだけで、手取りは確実に変わります。
使う予定のない券は、次の新券が届く前に一度相場を確認してみてください。
よくある質問(FAQ)
有効期限内なら売れる店が多いですが、価格は大きく下がります。2026年9月中旬のブルー券は100〜700円と、店による差も広がっています。期限が迫ると買取中止になる店もあるため、早めに動くのが安心です。
パスワードが見えている券は、買取を断られる可能性があります。持ち込む前に、店舗へ状態を伝えて確認してください。自分で使う予定がないうちは、削らずに保管しておきましょう。
ANAは株主優待番号を「非売品」と案内しています。一方で無記名方式のため、家族や知人も利用でき、金券ショップでも広く売買されています。個人間取引はトラブルの自己責任も伴うため、古物商許可を持つ店を選ぶと安心です。
今回確認した金券ショップの買取表は、紙の株主優待番号ご案内書が中心でした。割引コードはウェブやアプリ専用で、取消や払い戻しをすると使用済みになる点にも注意が必要です。
2026年9月中旬の調査では、新券の平均がANA約629円、JAL約338円で、ANAが上回っていました。ただし相場は日々変わるため、売る直前に比べてください。